悔恨

イラストレーター・草田草太先生の訃報1に接して思わぬ動揺をした記録と後悔

フォローしていれば活動に気付いて「好き」に気づけていたかもしれない

pl.kpherox.dev(以下Pleroma)やTwitterでいくつか投稿をしたものの自身の心と折り合いがつけられない、マイクロブログで吐き出しただけだとちゃんと悼めない予感で怖くなってしまったのでブログに残したい

彼女を愛して推していた人、応援していた人、友人に並ぶようなことは出来ない

届かなくていいから、ちゃんと哀悼の意を捧げたい

Table of Contents
  1. スタンスとショックと後悔と
  2. 前向きに
  3. 心象の記録・整理
    1. 着地

スタンスとショックと後悔と

私は『推しは推せる時に推せ』を全部追えとは捉えてないし余裕がある時は積極的に応援しようというと捉えていたので、直接声を届けるのは難しいけど活動を追いかけて時折グッズ購入などで返すようなことはしようぐらいに思っていた。ただ、のめり込むようなことがほとんどなく推しがいるのかがあやふやだった

草田先生の作品に触れたのは艦これのゲーム内イラストぐらい。艦これは2017年からよく遊んで2019年ごろから消極的になり2020年以降は全くやらないようになってたと思うので実質2年ほどは毎日イラストを見ていたはず。2021年にどういったルートか覚えてないがコラボラベルの日本酒「純米吟醸 大那」の販売ページを見かけたが購入には至らなかったしYouTubeチャンネルも訪れたが視聴はしなかったと思う。今思えばコラボラベルを見た時に草田先生だと気づいていてちゃんと覚えてるから、この時で結構好きだったんじゃないか

まさか訃報で「好き」に気づくなんて思いもしてなかった。間抜けすぎてどうしようもない。応援したことがあれば自己正当化の慰めと謝罪の言葉も出ようものだと思うが何もない。艦これをして日常的にイラストを見ていた時には気がつかなかったのか。艦これの外で見かけた時に気がつかなかったのか

TwitterをフォローしていたのだからpivixやYouTubeも何も考えずにフォローしていれば活動に気付いて「好き」に気づけていたかもしれないのに

前向きに

心象の記録・整理

  1. 訃報に接したのが10/10の21時だった。PleromaのHTLで自殺の話が艦これ丼の方から流れてきて、LTLを見に行き目を疑い、「自らの意思」で亡くなられたことに軽く失望感のような喪失感のようなものを感じていたと思う3。1時間後にTwitterアカウントでもRTしたが何て言えばいいかわからなくなって「:very_sad:」なんてふざけた投稿をしていた4

  2. 数時間ほど、Twitter検索で流れていた草田先生に対する艦これプレイヤーや引退済の方の悼みや新規グラフィックがもう見れない喪失感と同じ気持ちを感じていた。コミケ等で挨拶していたり別の場所で交流があったりした方々の抱えるような寂しさや憤り、悲しさ、後悔はなかったと思う。全く知らなかったと言って亡くなったという事象に対する冥福の祈りよりはショックと悲しみがあったかもしれない

  3. 次の日になって草田先生のTwitterアカウントからYouTubeチャンネルやpixivアカウントを確認した時にフォローしてなかったことに驚き、VTuberのイラストを担当して自身もLive2Dアバターを作って放送していたのを知った。メロンブックスで既刊を確認し、YouTubeで配信アーカイブをいくつか確認して雑誌へのインタビュー掲載を知り、pixivで過去のイラストを眺めてどれも好みだと感じ、イラストレーターを失ったVTuberという存在に寂しさを覚えたところで、想定してない燻っていた感情が昂るような変化は感じた

  4. 2年ぶりぐらいに艦これを開いて、遊ばなくなってから追加された草太艦隊の季節グラフィックを図鑑で確認していると唐突に涙が堪えられない状態に見舞われて、YouTubeチャンネルの登録ボタンを押さなかったこと、日本酒を見かけた時に購入しなかったことを思い出したのか想像したのか、映像のように思い浮かべてしまって翌日まで心の中がぐちゃぐちゃになっていた気がする56

  5. ぐちゃぐちゃで治らない感情の理由が俗にいう『推しは推せる時に推せ』と同じような悔恨からくる物じゃないかと気づき、どうにか整理して「訃報の前にはほとんど意識してなかったくせに訃報を受けて後悔して悲しむような様」に自分がなってるじゃないかと嫌悪し、追わなかったことを後悔する程に好きだったことに全く気づいてなかった愚かさを呪うような自己否定をして感情を鎮めて眠りについた

    • これは自覚なしに精神的自傷になってたようで眠りが短く浅い満足できないものだったが気がつく由もなく、「草田家」本のようなものを平静に見れる気になって近場のメロンブックスの既刊在庫を確認して無くなってることを嘆いて電子書籍で購入していた。余裕がなかったのかメロンブックスビューアーの見開き設定で表紙と表紙裏を並べない設定にも気がついてない

  6. 余裕はないが呆然とはしてなかったし感情が昂ってないので、3日目になってようやく自分自身ではないところに目が向いて草田先生の安らかな眠りだけでも願えた

    • ツリーで満足に推せなかった/追えなかった/応援しなかったことの謝罪や別れ、生み出して残してくれたものへの感謝ではなく悔しさを書いてるあたり、私の中で草田先生は全く遠く「推し」と認識できてなかった分だけの距離と自覚していなかった好きしかなく全く追っていなかった罪悪感でちゃんと悼む余裕がない。好きだと思っていなかった私が彼女を愛して推していた人や応援していた人、友人に並ぶようなことは出来ないと思っている
  7. 2日連続で睡眠時間が大きく削れたことでかなりストレスがかかってることを自覚した

    • 自らの後悔を仕方がなかったと済ますにはYouTubeもpixivも日常的に見ていたので絶対見れたという確信が邪魔をして、正当化できない後悔で視野が狭くなってる。自身のツイートを見返して草田先生を何も偲んでいないことに気がついて、せめてちゃんと好きを言葉にしなければ失礼だと思ってこれを書こうと思う
  8. 昨日今日で知ったばかりの水瓶ミアさんの投稿に前向きな力をもらってしまった

着地

私が知っていたほんの少しの草田草太先生を偲んで、知らなかったことと残っていることに目を向けて、哀悼する


届けない悔やみ

艦これがイラストレーターごとに艦船を分類する文化があったことで初めてイラストレーターの存在に目を向けた時に、他のイラストレーターの方と一緒に草田先生の名前を知りました。
印象に残るようになったのは睦月型だけの出撃任務を繰り返していた時で「睦月」「如月」で戦闘しているのがだんだんと楽しくなっていた記憶があります。
季節限定グラフィックや改二イラストで可愛さやカッコよさに満たされたこと、途中で「弥生」「卯月」を迎えて、イベント限定のため長く来なかった「水無月」を迎えられて、草太艦隊を全て揃えて編成を組んだ画面で嬉しくなったこと、最後に「Perth」が実装されて水雷戦隊を組めたこと、どれも楽しい思い出です。
艦これを辞めてしまってから見ていなかった季節限定グラフィックを見返して、思い出と変化で少し幸せがありました

艦これを辞めてからイラストを見かける機会がほとんどなくなってしばらく経った後、どちらが先だったかもう覚えていませんが、日本酒ラベルに先生のイラストが描かれた通販ページとYouTubeチャンネルを見かけて「知っている絵柄だ」「いいイラストだな」などと思った覚えがあります。そこで購入することなく離れてしまって、草田先生の動向も追わなかったこと、なぜそうしてしまったのかと後悔するばかりです

それから草田先生の活動が目に入ることはなく、そんな中で訃報を見たときは目を疑い、ひどく淡白に悲しいという気持ちがありました。それでも残されたものを見る間に、魅力的なイラスト描かれる方だったと。何も、気持ちすら向けていなかったと、そしてもう返す機会はないのだと。寂しさと大きな悔恨を抱えています

結局訃報に接するまで何も知らなかった。好きも、何も伝えなかったことを謝りたい。伝えていても何も変わらなかったかもしれない。だから、一人多くファンがいたこと、好きを伝えられなかったことだけ。ごめんなさい

どうか、安らかに。苦しみが晴れていることを願ってます


  1. https://twitter.com/Ashitaba_s/status/1579429080231202816 ↩︎

  2. 「草田家」本を買って最初の感想 Pleromaの投稿 ↩︎

  3. 「そっか…自死か……となってる」と投稿。多分呆然としていた Pleromaの公開範囲フォロワーのみの投稿 ↩︎

  4. https://twitter.com/kphrx/status/1579458468402302976 ↩︎

  5. 「草太先生のYouTubeチャンネル見たときになんで登録してなかったんだろうって今更すぎる感情になってる」 Pleromaの公開範囲フォロワーのみの投稿 ↩︎

  6. 「イラスト見かけたときに購入とかのアクションまで行かなかった記憶が再生されて心にダメージ受けてる」 Pleromaの公開範囲フォロワーのみの投稿 ↩︎